私がお手伝いしている企業でも、全社的なグローバルコミュニケーション基盤整備の取り組みとして、Lotus NotesからMicrosoft Outlookへの切り替えが進んでいます。(一方で、Notesはそのまま、GmailやLINEを取り入れる企業もありますが)
コミュニケーション手段の切り替えの過渡期の中で、NotesとOutlook、その他メールソフト/アプリ間でのやり取りで注意したい点がいくつかあるわけなのですが、一概に「こうすればよい」と言えるものがなく、一件ごとの事情に応じた「Case-by-Case」で問題を処理するしかない、というのが実情です。
例えば、海外(特に欧米)との取引がある・多い企業の場合ですと、ビジネスメールであってもHTML形式のメールが主流ですし、世界的に展開されている企業では、日本国内で主流になっているテキスト形式のメールは一般的ではありません。(注:一般的ではない≠標準化・採用されていない、推奨されていない、です。お間違いなきように)
さて、表題のNotesとOutlookの互換性、移行期のメールのやり取りについて注意点をいくつか列記しますと、大きくは以下の点になろうかと思います。
- Notesメールはリッチテキスト形式とテキスト形式メールが選択可能。(Notes採用の企業の場合、多くの方は意識せず、リッチテキスト形式を使っている)
- OutlookメールはHTML形式、リッチテキスト形式とテキスト形式が選択可能。(Outlook採用企業の場合、HTML形式またはテキスト形式での使用が多い)
- NotesとOutolookのメールやり取りの場合、テキスト(文字)のみであれば、基本的にHTML/リッチテキスト/テキスト形式を問わず、互いにコミュニケーションは可能。(文字が表示しない、文字化け等は、文字コード/Charsetが正しく指定されていない、認識できないことがほとんど)
- WordやExcelで作った表や画像をNotes本文に貼り付けて、それを「ひな形」としてメール送信する使い方に慣れている方がOutlookへ移行した場合、Notesの「ひな形」からコピーしたものをOutlookにそのまま貼り付けて「ひな形」を移植して、それを他社メールソフトへ送信すると、相手先がOutlook以外だと、表や画像が意図したように表示されない。(表が崩れる、画像が表示されない等)
- 上記の場合、基本的にNotesから表や画像が配置された「ひな形」をそのままコピペしてOutlookへ「ひな形」を作成するのではなく、WordやExcelでゼロから作ったものをOutlookへ貼り付けて「ひな形」作成したほうがトラブルは多少なり抑えられる。(ただし、相手先のメールソフトの設定等も関わることなので、これなら絶対に大丈夫、というものではない)
今回、NotesとOutlookに関して少し取り上げましたけれど、メールの互換性については、以前、Gmailの日本語添付ファイルは「UTF-8」で!にもあるように、いろいろクセや特徴がありますので、本当に「こうすればよい」と一概に言えるものがありません。
まぁ、多くの企業の場合、Notesは「キャビネット」、Outlook「スケジュール共有など総合コミュニケーション」の点で選ぶポイント・評価が分かれそうで、機能の1つである「メール」自体については、さほど重要ではないかな?と、いろいろな企業の中を見ていて感じるところです。